展示会の出展料の相場は?内訳と費用を抑えるコツも紹介

展示会

現在展示会出展を検討している企業にとって展示会の出展料は重要な要素の一つです。
3m×3mの標準的な小間サイズでは、約50万円が相場となっています。

この記事ではいくつかの軸で出展料の相場を比較し、その内訳や節約のポイントも紹介しています。これまで展示会に出展したことのない企業には、予算計画に役立つ内容となっていますので、ぜひ読み進めていただければと思います。

展示会出展料の相場とは?

今回は展示会の出展料について以下の3つに分けて比較してみました。

  • 開催エリア
  • 主催者
  • ジャンル

出展を検討している展示会が大体どのくらいの出展料がかかるのか、ぜひ参考にしてみてください。

※ここでの出展料は1小間当たりの料金とします。

開催エリアによる出展料の相場比較

まずは開催エリアによる出展料の比較です。

※ここで紹介する出展料は記事執筆当時(2024年)のものとなります。現在の出展料については主催者へ確認されることをおすすめします。

エリア主な会場1小間あたりの出展料
北海道アクセスサッポロ220,000円~
東北夢メッセみやぎ218,000円~
関東東京ビッグサイト
幕張メッセ
パシフィコ横浜
517,000円~
東海ポートメッセなごや230,000円~
関西インテックス大阪
グランキューブ大阪(大阪国際会議場)
250,000円~
九州マリンメッセ福岡
福岡国際会議場
西日本総合展示場
250,000~
沖縄沖縄アリーナ
沖縄コンベンションセンター


国内の展示会は東京、大阪などの都市をはじめとした政令指定都市で主に開催されています。

北海道エリアの相場

北海道エリアで開催されている展示会をいくつか比較してみます。

展示会名会場1小間当たりの出展料
ビジネスEXPOアクセスサッポロ220,000円
北海道建設開発総合展アクセスサッポロ286,000円
北海道災害リスク対策推進展アクセスサッポロ286,000円

北海道ではアクセスサッポロという会場でBtoB向け展示会が開催されるケースが多くなっています。とはいえ、年間を通して頻繁に開催されているわけではありません。

1小間あたりの出展料の相場はおよそ264,000円程度となっています。

東北エリアの相場

東北エリアで開催されている展示会をいくつか比較してみます。

展示会名会場1小間当たりの出展料1小間サイズ
オートアフターマーケット東北夢メッセみやぎ75,000円2m×2m
ケアテックス仙台夢メッセみやぎ740,000円5.4m×2.7m
震災対策技術展東北仙台市中小企業活性化センター218,000円2m×2m

東北エリアでは宮城県仙台市にある会場でBtoB向けの展示会が開催されることが多く、1小間当たりの出展料の相場は344,333円となっています。

しかし、北海道エリア同様開催頻度が低く展示会によって標準小間サイズが異なっていることから出展料に大きな差があるためこちらの金額はあくまで参考程度にとどめておきましょう。

関東エリアの相場

展示会名会場1小間当たりの出展料1小間サイズ
ネプコンジャパン東京展東京ビッグサイト1,040,000円6m×2.7m
ケアテックス東京東京ビッグサイト850,000円5.4m×2.7m
FOODEX JAPAN幕張メッセ550,000円3m×3m
BioJapanパシフィコ横浜517,000円3m×3m

関西エリアの相場

展示会名会場1小間当たりの出展料1小間サイズ
防犯防災総合展インテックス大阪308,000円3m×3m
震災対策技術展大阪マイドームおおさか218,900円2m×2m
ネプコンジャパン東京展インテックス大阪1,050,000円6m×2.7m

関西エリアは大阪府にあるインテックス大阪という大規模会場を中心に、年間通してBtoB向け展示会が開催されています。

主催者も様々で、展示会によって標準小間のサイズや出展料も違うため、出展料の相場は参考程度にしてください。

東海エリアの相場

展示会名会場1小間当たりの出展料1小間サイズ
ネプコンジャパンポートメッセなごや1,040,000円6m×2.7m
エクステリアガーデンフェアポートメッセなごや230,000円3m×3m

東海エリアはポートメッセなごやという会場で定期的に展示会が開催されています。主催者も様々で、展示会によって標準小間のサイズや出展料も違うため、出展料の相場は参考程度にしてください。

九州エリアの相場

展示会名会場1小間当たりの出展料1小間サイズ
FoofStyleマリンメッセ福岡250,000円3m×3m
九州災害リスク対策推進展マリンメッセ福岡407,000円3m×3m

九州エリアは福岡県にあるマリンメッセ福岡という会場を中心に、BtoB向け展示会が定期的に開催されています。

主催者も様々で、展示会によって標準小間のサイズや出展料も違うため、出展料の相場は参考程度にしてください。

東京、大阪に比べるとRX JAPAN主催の展示会が少なく出展料が低く抑えられている傾向もみうけられます。

主催者による出展料の相場比較

次に主催者による出展料の相場比較です。大手から業界特化企業までいくつかピックアップしました。その中でも開催頻度の高い関東エリアに出展する際にかかる費用にフォーカスして比較してみます。

主催者1小間当たりの出展料1小間サイズ
RX Japan1,000,000円~6m×2.7m
日本能率協会500,000円~3m×3m
インフォーママーケッツジャパン544,500円~3m×3m
ブティックス850,000円~5.4m~2.7m
エグジビションテクノロジーズ260,000円~3m×3m

主催者によって1小間あたりの出展料に大きな差があります。業界最大手のRX Japanは1小間サイズが大きく設定されているため1小間当たりの出展料も上がっています。

その他大手主催の展示会に出展する場合は、3m×3mで500,000円程度の費用が発生すると考えてもよさそうです。

大手以外が主催している展示会については、さらに安く設定されているケースが多く予算の少ない企業でも出展を検討できそうな出展料が設定されている傾向があります。

ジャンルによる比較

最後にジャンルによる比較です。
こちらについては主催者をRX Japanに固定して比較を行いました。

展示会名ジャンル名1小間当たりの出展料
ネプコンジャパンIoT、デバイス約1,000,000円~
自治体公共WEEK自治体約1,000,000円~
農業WEEK農業約1,000,000円~

RX Japan主催の展示会では1小間当たりの料金はジャンルによる大きな変動はありませんでした。展示会によって1小間のサイズが違い、3m×3mの小間が標準設定されている場合は500,000円から出展が可能となっています。

出展料に含まれる費用の内訳

必ずかかる費用項目

小間料金

展示会に出展する際は小間料金がかかります。ここまで紹介したエリア別の出展費用はこの小間料金の部分を指しています。

3m×3mの小間で約500,000円が相場となっていますので、予算や目的に合わせて小間数を検討しましょう。

また、角小間を希望する場合追加で費用が発生するケースが多くなっています。

装飾費(ブースデザイン、照明、装飾など)

小間を確保しただけではブースとして成り立つことはありません。確保したエリアにブースを立ち上げて初めて接客できる状態になります。

装飾のパターンとしては、大きく分けて以下の3パターンがあります。

  • 自社で装飾する
  • パッケージブースを利用する
  • 外注に装飾を依頼する

予算や目的に合わせて最適な方法で装飾を行いましょう。

低予算でも集客を最大化するブース装飾については以下の記事でも詳しく紹介しています。

ツール利用料(RX Japan)

RX JapanではExpoMasterというシステムの利用が必須となっています。これは事前に展示会HPなどに自社の情報を掲載したりするためのツールです。

いくつかプランが用意されており、価格によってHP内での露出具合が変わってきます。

このようなシステムは無料で使える展示会の方が多いですが、RX Japan主催の展示会へ出展する際は必ず発生する費用になっていますので確認しておきましょう。

調整できる費用項目

人件費

ブース対応中の人件費、会場までの交通費、会期中の宿泊費など様々な人件費がかかります。人件費についてはブース対応に必要な人数を最適化することで、コストの最適化を図ることができます。

必要以上に人件費がかさんでいる場合は、ブース対応のマニュアル化などを行うことでコストカットが見込めます。

事前集客費

展示会の会期前は以下のような方法で集客を行います。

  • 広告
  • 招待状送付
  • 自社メディアでの通知
  • SNSでのお知らせ

この中でも自社メディアやSNSを活用した集客はあまりコストをかけずに行うことができる集客です。うまく活用すればコストカットが実現できるかもしれません。

運送・物流費

展示会ではブースに展示する物を会場へ輸送する必要があり、当然送料が発生します。
展示会に特化した運送会社もあるため、複数社見積を取得してみることをおすすめします。

展示会は大型の荷物を輸送するケースも多く、通常の運送会社では対応できないこともあります。運送会社の手配はスケジュールに余裕をもって行いましょう。

通信費

ブースでインターネットを利用する際はネット回線を用意する必要があります。

有線LAN接続が必要な場合はブースに回線を引き込む工事が必要になるため、主催者へ事前の申し込みが必要になります。
無線LAN接続の場合はポケットWi-Fiのレンタルなどを活用してインターネットを利用することも可能です。

出展料を抑えるためのポイント

早期申込

出展料を抑えるためのポイント1つ目は早期申込割引を利用するということです。

早期申込割引を利用するためにも、展示会出展の検討はスケジュールに余裕をもって行いましょう。

小間料金が数万円安くなるため、浮いたお金を角小間オプションに回すことで展示会で得られる効果が大きくなるかもしれません。

効果的なブース設計

展示会出展にかかる費用のなかでも大きなウェイトを占めるブース装飾を最適化することもコストカットにつながります。出展の目的や小間サイズによって最適なブース装飾は異なります。

要点を抑えれば、なるべくブース装飾コストを抑えながら集客できるブースを作ることも可能です。

以下の記事でコストを抑えて効果を最大化するブース装飾について詳しく解説していますので、こちらも併せてご覧ください。

助成金の利用

展示会の出展費用は自治体などから出されている助成金の対象になる可能性があります。

「展示会 助成金」と検索すれば様々な助成金に関する情報が出てきますので、一度目を通しておくことをおすすめします。

まとめ

展示会への出展料は、エリアや主催者、ジャンルによって大きく異なります。東京や大阪などの主要都市では特に高額で、1小間あたりの相場は約50万円から100万円以上かかることがありますが、地方では比較的安価な場合もあります。また、装飾や人件費、運送費などの追加費用も含めると、総額はさらに高くなることがあります。

コストを抑えるためには、早期申込や効果的なブース設計、助成金の活用が重要です。特に人件費や事前集客、運送費の最適化もコスト削減のポイントです。

著者プロフィール
所長

BtoBマーケティング研究所の管理者です。
某メーカーのインハウスマーケターとしてマーケティング施策全般の企画、実施を担当中。
日々勉強中・・・

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